九州自転車旅行 DAY5 阿蘇 俵山峠〜島原 まゆやまロード〜天草


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九州自転車旅行 DAY5

2017年9月8日(金)

九州自転車旅行の五日目

この日は旅を始めて5日目にして、やっと晴れの予報

そして、一番この旅で行程が長く総距離は140kmを超え、獲得標高も1500m近い

今日のルートは、阿蘇の街を離れ熊本港まで行き、島原行きのフェリーへ、そして島原の口之津港から、再びフェリーで天草へという長旅

そんな事もあって、朝の5時前に起きた

起きてすぐ部屋のカーテンを開けると、そこは真っ青な青空が広がり一気にその景色目覚めた

宿は阿蘇五岳が眼前に広がる素晴らしい景色。部屋より玄関からの方が美しいだろうと、階段を駆け下りる


薄っすらと雲のかかるその姿もまた美しく、よく見れば東から西へと雲の動きが早い。ものの数分で雲は無くなり眼前には素晴らしい南阿蘇からの阿蘇五岳

寝間着のまま一眼レフを持って宿を飛び出して正解だった。本当にそこには雄大な阿蘇の山

旅が始まって以来、その環境の中で最大限楽しんではいたものの、やはりこの空が無いと始まらない

やっと僕のターンが来た! この青空の中走れるかと思うといてもたってもいられない、そんな早朝だった

急いで部屋に戻り準備し、朝早く出発したかったので朝食をとらずチェックアウト

やっと本当の意味での「阿蘇」に出会える! そんな気持ちでワクワクしながら宿を後にした

南阿蘇〜俵山峠



宿を出て国道265号線の樹林帯を颯爽と走り抜けると、美しい草原と阿蘇五岳が見え足を止めた

まるで生き物のように山にかかった雲は動き、美しい山容が現れた

少し気持ちが震えた、そんなひと時

眼前に迫る美しい山容と青空に、まだ1~2kmしか走ってないのに、心を奪われてしまった

あまりゆっくりする訳にもいかないので、先に進み高森のローソンで朝食を食べ先に進んだ

高森から昨日通った道を再び通り、阿蘇白川駅近辺で28号線にアクセスする

実は昨日、洗濯物が溜まっていたので手洗いが面倒なのもあり、高森駅近くのコインランドリーで洗濯をしていた。その時にTシャツ諸々一部取り忘れてしまい、この日の朝に寄って回収した。その回収した時になぜか背負っていた一眼レフを椅子に置き・・そのまま出発

28号線に入る前に一眼レフが無いのに気づいて、すごく焦ってリターン・・・結局あったものの30〜40分のロス。

この写真を撮ろうとした時に・・・「あれ一眼レフない!!」と気づいた訳です・・

最悪、一眼レフは買い直せるものの、この5日間の撮影したデータは「お金では買えないもの」

とにかくあって良かったものの・・これからは不用意に外さない事、出発時に確認の二つをせねばと心に誓いました

気を取り直して先に進み28号線に向かいます

眼前に迫るのは南外輪山

これから行く県道28号線は南外輪山のほぼ裾野を通る道

そこに至るまではやや下り基調で田んぼの中を走るのですが・・・黄金色に染まった稲と阿蘇五岳がまた美しいのなんの・・

さっきまで一眼レフを忘れ、無かったらどうしようとドキドキだった心臓は、また別の意味でのドキドキに変わり南阿蘇の美しい風景に心が満たされて、気持ちの良い時間に


気持ちの良い早朝の空気は昨日までの鬱憤を晴らすように、空気は澄み、どこまでも続く青い空の中ゆっくり田んぼと住宅街を抜ける


そしてやっと県道28号線(熊本高森線)に


この県道28号線は、昨年末(2016年12月末)に震災で不通となっていた「俵山トンネル」が開通した事によって南阿蘇から熊本へアクセスできるようになったので、比較的交通量が多いかと思っていたが、早朝なのもあって非常に快適に走行できた

「俵山トンネル」が不通の時は、「グリーンロード」という、南外輪山の南西にある広域農道が迂回路だった

南阿蘇グリーンロードは約25kmにも及ぶ広域農道で、南阿蘇の美しい展望が開ける道、4日目でも記載したがいつか行きたい道

次に訪れる際は、グリーンロードへは熊本空港からアクセスが容易なので、これで阿蘇にアクセスするのもありなんじゃないかと思ってる

上記の写真は「南阿蘇グリーンロード」への交差点からちょっと先の「道の駅 あそ望の郷くぎの」、モンベルのストアもあったりする。旅の途中に装備が足りない・・寒い、暑い、雨などでジオラインや雨具を買いたいなどあった時に重宝するかもしれない。増えた荷物はホテルから送ればいいだけだし・・何よりも実感しているのは「旅の荷物は少ない方がいい」

ちょと県道28号線を侮っていた。県道28号線は南外輪山のほぼ麓を通る道で、平野部よりやや高い所にある。さらに遮る木々、住宅などが少なく非常に展望がいい

本当に気持ちの良い時間だった。美しい南阿蘇の風景、広がる阿蘇五岳の山々・・・

急ぎ旅ではあるけど、最終日の阿蘇の街を忘れないようにしっかりと目に焼き付けながら先に進む

そろそろ「俵山トンネル」に近くなり、これから「俵山トンネルではなく」、『俵山峠』に向かう

前方の山の裾野にある、木々がない草原部分を通り、遠くに見える「風力発電の風車」までの山岳コースだ

昨日まであんなにも雲がかっていて、全景を拝む事が出来なかった北外輪山も今日はその形がはっきりと分かる

走りながら心が揺れていた・・・「この天気のミルクロード、パノラマラインを走りたい」って

島原をカットして、電車で天草にアクセスすれば午後過ぎまで阿蘇の街を走れるんじゃないかって真剣に考えていたと思う

そんな思いがよぎりながら走っていたら「俵山峠」への分岐に着いてしまった

この分岐からわずか数十メートル先に「駐車場」があり、風景も良さげなので、まとまらない想いを落ち着かせる為に寄った

美しい阿蘇五岳。今までの道のりで散々この阿蘇五岳を眺めていたが、見る角度でまたその山容、見える部分が変わり、本当に飽きない美しい山

そしてこの駐車場からは、二重峠の方だと思われますが美しい北外輪山の姿

ここにいたい気持ちは募るばかりですが、この先にも未知の素晴らしい世界がまっているはず・・・だから先に進んだ

阿蘇に泊まるだけになってしまった初日と最終日入れれば4日間も滞在している事になる・・結局の所、そこまで時間をかけたのだから「今回は」縁がなかったのだろうと・・

そんな踏ん切りをつけ、最後の阿蘇のライドである「俵山峠」に向かった

大絶景の俵山峠

この旅最後の阿蘇のライド

俵山峠へは、最初はスパンの長いゆったりとしたワインディング、そして美しい草原の中を走る

俵山峠展望所までは始点から約3.6km 平均勾配は6.7%。斜度は少しだけキツイかもしれないが、展望はすこぶる良くあっという間に峠に着くと思う

辺りは全く遮るものがないから、非常に展望が良く、わずか標高数十メートル上がっただけでこの景色


草原地帯を抜け終わりに差し掛かるその前で眼下を見下ろせば、なだらかにうねる道がまた美しい。


そして、はっきりと分かるカルデラの地形

雲ひとつ無い北外輪山に今すぐにでも行きたくなる衝動を堪え、先に進む

展望の良い区間が終わり、なだらかに高度は上がっていき、やがて風力発電の風車が青い空にそびえ立つのが見え始める

木々は多くなるものの、その隙間からの風景を眺めながらゆっくりと登っていく

ここは本当にいい道だ。何よりも南阿蘇と阿蘇五岳を眺められる展望、そして車の通りが本当にない

であった車は皆無でバイクが2〜3台通っただけ

この素晴らしい空間を独り占めしながら高度を上げていく

山頂に差し掛かるその前に、ついさっき通った山を縫うような道と、霧で視界が悪く断念した「米塚」、そして北外輪山の奥にはうっすらとくじゅう連山まで見通せ、再び足を止めてゆっくりカメラを構えた

そして、俵山峠に到着

この写真の青い看板をUターンするように登っていけば「俵山峠展望所」に着く

俵山峠展望所に着いて、言葉を失ってしまった・・

眼前に迫る大パノラマの阿蘇五岳が本当に素晴らしく見入ってしまた

なんて雄大な景色なんだろう・・・裾野から阿蘇五岳のてっぺんまでの全てがここから見える



ここにはただ一人、僕だけの空間。本当にいつまでも見ていたい風景

けど、この先まだまだ旅もそして次の街や道が待っている

心底名残惜しかったけど・・・最後に一呼吸して、しっかりとこの美しい景色を目に焼き付け、一つここで心に誓った

「1年以内にここにまた戻ってきて美しい景色を見に来ます」

そんな想いを強く秘めて、出発した

俵山峠〜熊本港

俵山峠展望所から下ると、そこは熊本側の美しい風景が開けてた

今日の行程は長い・・・きっと薄く紗のかかった所まで行くのだろうと・・そんな事を思いながら下ってた

この俵山は阿蘇外輪山の西端に位置する一峰で、その山頂付近には十数機の風力発電がある

美しい青々とした草原にポツンと建つ風車は青空も相まって美しい

下っていると復興中の恐らく俵山大橋だろうか、深い森を貫くように着々と建設されていた

震災でこの俵山大橋などこの近辺も相当な被害があり、俵山トンネルは開通したものの熊本側に出てすぐ迂回となり、二重峠のような細く急カーブの登りを経たのちに旧道の方の県道28号線につながる

このような事もあって俵山峠展望所からすぐに旧道の県道28号線につながる訳だが、やや車が多くなってくる

比較的路面は綺麗で下りやすく、そして何よりも展望がいい




真っ青な空と広がる世界に、心を躍らせながら下っていった

大パノラマを眼前に望める素晴らしいダウンヒルを終えると迂回指示の看板が・・

僕のリサーチ不足だったのだが「大切畑ダム」以降の数キロが不通で、県道28号線はかなり大回りをする事になる

出典:国土交通省 九州地方整備局HPより

本来「大切畑ダム」から1.7kmで済む所をその倍ぐらい3.6km迂回する事となる。さらにアップダウンがあるので、やや登る

蛇足だが、ルートラボでは大切畑ダムからの迂回路は、一部2016年12月24日から通行可能になっている部分があり、素直に県道28号線でルートを引けないようになっているので、ルート作成の際は注意! 道ピタモードで引くと細かい道を指定されます。

この迂回路は美しい田畑の広がる田舎風景に癒されながら、少し強くなった日差しに照らされペダルを回す


最初はかなり遠回りだなぁ・・・と思っていたが、こんな風景を見れたので、ちょっと足取りは軽い

やっと迂回路も終わり、県道28号線に着く

この後は県道206号線で熊本空港の前を通って熊本市内にアクセスというのが単純だが、どうやら車通りが多そうだったので、遠回りになるけどそのまま県道28号線を進んだ

これが失敗というか、そこそこ登らされるのでスピードが出なく思ったより時間がかかる

途中、恐らく崩落の為、道が1車線分しか無い所があり相互通行の為の信号に捕まったりなど・・・

アップダウンが終わると、ひたすら水田の中を突っ切り、なんとか熊本市内に近づく

実は県道28号線を選んだのはもう一つの理由があった

旅に出る際に、買っていたのにSPD−SLのクリートを変えるのを忘れていて少しクリートがハマりにくくなっていた。鹿児島に行けば大きな街だしあるだろうと思っていたが、そこまで持つか微妙な状態

前日にクリートが売っているお店は無いだろうかと探していたところ、ちょうど県道28号線沿い熊本益城町に「GINRIN」というスポーツバイクショップがあり、電話したところ僕の使っている「青クリート」が売っているとのことなので寄った

購入し、軒下のベンチをお借りしてクリートの交換

いらなくなったクリートやらネジまで捨てさせて頂き・・本当にお世話になってしまった

中々ネジに詰まった泥が取れず、思わぬ時間をくってしまったが無事に交換し出発

この後は秋津川沿いを走行

そしてフェリーの出航する熊本新港につながる県道51号線に

ひたすら交通量が多く、さらに向かい風の中を進み、やっと熊本港大橋に


遠くにうっすら見える山が雲仙岳

そう、この後は熊本港から島原港にフェリーで行き、島原の絶景ロードと名高い「仁田山峠循環道路」「まゆやまロード」の二つを巡る予定

が、この時、13時を過ぎていた・・・

港に着いて、速攻フェリーターミナルへ


この熊本港からは島原行きのフェリーが2つの会社からでている

一つは高速船で30分で島原に向かえる「熊本フェリーのオーシャンアロー」

もう一つは値段が安いが島原まで60分かかる「九商フェーリー」

本来は11時10分発の高速船で向かう予定が・・・時は13時30分頃

直前に13時発のも出てしまい・・最短は高速船での14時50分発

予定より2便も遅い出発となる

途中、一眼レフの撮影データをiphoneに取り込むケーブルを熊本のヤマダ電機で買ったり、先の飯どころが不明でコンビニで休憩を取ったののが仇に・・

さらに迂回などもあったりで行程は2時間30分以上遅れた

この時点で初期の予定は70kmほどかと思っていたが迂回と寄り道で10kmちょっと増えたのも原因

切符を買った後は、フェリーの乗船駐車場にいる係りの方の指示で先頭に駐車。係りの方が常駐しているので鍵をかけてターミナルで待機していた

確実に行程の遅れで初期の予定は無理そうなので、次のフェリーまで時間もあることからルートを組み直しながらターミナルで待ち続けた

熊本港から島原港そして「まゆやまロード」へ

島原で一番走りたいのは雲仙岳にある「仁田山峠循環道路」

ここは珍しい一方通行の山岳道路で島原の絶景ロードの一つ

どこを起点とするかによるが、麓近辺の島原カントリー倶楽部から約15kmもの登りになり、さらに平均勾配も5.6%(ルートラボ調べ)と長い山岳道路にしては厳しい

こちらが本来予定してたルート



島原外港への到着は15時20分。その後、さらに口之津港から天草 鬼池港まで行かなくてはならない

天草 鬼池港への最終フェリーは18時30分なので3時間弱しかない

本当に残念だったが「仁田山峠循環道路」は諦め、まゆやまロードだけ登ろうかと・・・

最悪、間に合わなければ天草の宿をキャンセルして島原に泊まってもいいかとちょっと考えてた

乗船時間が近くなり、乗船方法の説明を受け先頭で待機

なんだか久々のフェリーだ。伊豆大島に行って以来ほぼ1年ぶり

出発になり係員の指示と共にフェリーへロードバイクに乗りながら向かう

車の邪魔にならないように最後ですか? と尋ねた所、一番先に行ってくれとの事だった

なんだかロードバイクに乗りながら乗船するのが新鮮でドキドキした。しかも先導車のように車を引き連れて進む感じが面白くて笑ってしまった

船内に着くと若い係りの方がしっかりとロープで結び固定

このオーシャンフェリーは新しいようで船内も綺麗でちょっとびっくり。自転車含めても乗船代はわずか1500円ぐらいだっと思う

乗船時間は30分と短くシートでゆったり船旅を楽しむのもいいが、やはりこの季節は風に当たりながらデッキで過ごしたかった

デッキに出て少しすると大きな汽笛がなり、ゆっくりと熊本の地を離れていく

天気には恵まれなかったけど・・本当に熊本阿蘇の地は素晴らしかった

なんだかまだこの地にいたい・・ちょっと熊本の地を離れていくのを見て寂しかった

そんな思いにふけるもののデッキでは、修学旅行?の小学生たちが元気良く走り回ってちょっとなんだか微笑ましい

わずか乗船時間は30分。熊本港と島原外港の距離は30kmぐらいしか離れてない

港に近づいたアナウンスと共に車両甲板に降りて待機

港に着くと、けたたましいサイレンと共にゆっくりと降車口が開いてくる

このサイレン音と降車口の開き方が、なんかロボットアニメの出陣のシーンみたいで、ちょっと面白い

そして扉が開くとまたロードバイクに乗りながら進むのだが、登りだし滑りそうなので端を押して歩くことに

フェリーをでれば長崎県島原。今回の旅で3県目に突入

こちらが短縮したこの日のルート



この島原外港からわずか3kmほどで島原鉄道の島原駅に着く。そこから「まゆやまロード」のピークまでは約7km 平均勾配7.4%

海沿いから緩やかに登り段々と斜度が上がっていく

口之津港からのフェリーは18時30分が最終、距離は「まゆやまロードのピーク」から約36km。せめて最低でも20分前には着きたいのでかなりの急ぎ旅

とにかく必死だった・・・が、思ったより斜度はあるし、なにより島原駅からアクセスすると樹林帯で展望はほぼなく精神的にキツイ

さらに、夕方に近い15時台はもろに太陽光が当たり汗だく

最後はちょっとヘロヘロになりながら「まゆやまロード」のピークに到着

案の定、展望なく・・・さらに美しい雲仙岳も逆光でビミョーに

この時、時間は16時45分

口之津港までここから36kmぐらい。出航の20分前に着くとなると残り1時間30分もない・・ということは最低でもAve24kmが目安。この先は下りが6kmぐらいで残りは国道251号線の海岸線の道を進むが、海岸線は平坦というイメージ?があるけど、基本的にアップダウンになるだろうと予測してた

今日中の天草をここで諦めるという選択肢もあるけど、なんとなく頑張ってみようかと思い出発した

出発してすぐに雑誌などで見かけた美しい島原湾を望む景色に足を止めてしまった

そうか・・絶景ロードは北側でなく南側なのかと、この時知った

振り返ればそこには、またも逆光だけど美しい雲仙岳

長崎は生月島などいつか行きたい道がある、またその時に雲仙岳はリベンジしようと思いながら再び下り始めた

路面の状態は良く、程よいスピードで下れ、下りきったら交通量の少なそうな「広域農道」を進んだ

そこから見える景色も良く、島原湾を挟んで遠くに熊本の地が見える

のんびりしたつもりはないけど、ここ以降は本当に必死に速度を上げた

荷物を積んだロードバイクは14kgほどで重く、案の定アップダウンを繰り返す国道251号線・・とにかく最後の気力で飛ばし登りでスピードは落ちるものの18時10分、夕日に照らされた「口之津港」に着いた


とにかくホッとしてしまった・・・アベレージで時速は25km/hぐらい、交通量の多い国道の走行、そして僕にしては上出来な走りだったと思う

そして切符を買い、乗船した

口之津港〜鬼池港〜苓北 美しい夕日の船旅

疲労困憊というより安心感の方が強かったせいか、そこまで疲労は感じなかった

口之津から出航する島原鉄道の「フェリーくちのつ」

小型な船体であるものの内装は綺麗で落ち着けた

出航し湾を出た頃から、ゆっくりと辺りは日が沈み窓からその風景が見え、デッキに場所を移した

夕日に照らされる白の船体と海がほんのりオレンジに染まるその姿に、雲仙岳は行けなかったものの頑張ってこの時間のフェリーに乗れた事を心底良かったなと感じた

この出航し段々と今までいた地が離れていくその時間が好き

わずか3時間の滞在となってしまったけど、その地の思い出、風景・・そんな事を思い返せる貴重な時間だと思う

遠く離れていく島原の地に、「またきっと来る」と思いながら、少し冷たくなった海風に当たりながらボーッと風景を眺め続けた


マジックアワーと呼ばれる時間

本来、青々とした海もこの時間はオレンジと青が混ざり幻想的な風景になる

とにかく美しい風景だった。波に揺られ美しい夕日に照らされる風景を眺めながら夢中でシャッターを切っていたと思う




たったの30分の乗船時間が、夕日のお陰でこの上ない贅沢な時間

乗船するお客さんも少なく、船体に打ち付ける波の音、響くシャッター音・・・本当に素晴らしい船旅だった

この世はこんなにも美しいんだと実感できる、そんなひと時だった

夕日が沈み、あたりが暗くなり始めた頃、船内に入って間もなく鬼池港に着岸するアナウンスが流れた

オレンジ色に染まる鬼池港は、また美しく手持ち限界のシャッタースピードだったけど、しっかりホールドしながらゆっくりシャッターを切った

鬼池港に着くと、フェリー下船時のおなじみの風景、お迎えの家族が車で来ていてあっという間に鬼池港には僕一人

ここから今日の宿までは17kmほど走らなくてはいけない

ライトを最大光量にして宿へ向かった



街灯の少ない海沿いの道は、真っ暗だけど波の音が優しく響き、空には満天とはいかないものの美しい星々が煌めき素晴らしいナイトライドだった

さすがにもう速度を上げて走る気はなかったので、ゆっくりと海沿いの道を進み

本日の宿のある熊本県天草 苓北町に着いた

この日の走行距離は約150km、獲得標高1278m

晴れ晴れとした青空が広がった素晴らしい1日でした

九州自転車旅行 DAY5 まとめ

旅の五日目

最後の最後でやっと青空

やっと青空の阿蘇の風景を眺められた、そんな1日

青空のある阿蘇五岳はどこから見ても美しく壮大で・・まだここにいたいと何度も思った

俵山峠は本当に大パノラマで、その美しい風景に心を奪われてしまった

あの阿蘇の街を離れる瞬間、どんなに名残惜しかったことか・・・絶対またこの地に戻るって本当に思った。

行程は遅れに遅れ島原の雲仙岳に行けなかった事が、もう一つの心残り

この日は走行距離が150km、獲得標高も1300m近い

とにかく予定を詰め込んでしまった事を海の見える温泉に浸かりながら反省した

本来の僕のペースなら、島原で一泊するのがベストだった

島原はフェリーの最終に間に合うように必死に走った思い出しかない・・・。

完全に僕のタイムマネジメントのミスと行程作りのミスだった

こういった経験がきっと次の旅に生かせるのだろう

やはり経験しなければ分からない事もある、沢山の自転車旅行をしている先輩方は本当に凄いのだなと、自分もやってみて思う

この旅も一つ一つが糧となり明日の旅をより良いものにしていけるのなら、今回の反省は次回に大いに役立つ・・いや・・役立たせるのだと、お風呂に浸かりながらそんな事を思ってた

阿蘇の風景、島原、そして美しい夕日

天候にも恵まれ、また素晴らしい1日を過ごせた事が何よりも嬉しい

明日は天草 苓北から南下、一日中海沿いを走る

明日もまた素晴らしい1日が待っている

この幸せな時間はまだまだ続く・・この幸福感がたまらない

本当に旅に出て良かった。そんな事を思いながら就寝した

九州自転車旅行 五日目 完

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