九州自転車旅行 DAY4 雨の南阿蘇


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九州自転車旅行 DAY4

2017年9月7日(木)

九州自転車旅行の四日目

この日は予報でも実際にもこの週で一番の悪天候・・

朝目覚めるとカーテンを閉め切った暗い部屋にはっきりと雨の音が聞こえる

すぐにカーテンを開け外を覗くものの、やはり雨粒の大きい雨がザーザーと降っていた

眠い目を擦りながらGPVを確認すると10時過ぎに雨脚が弱くなり2〜3時間は雨も止むようだ

昨日、あまり良くない天候の予報を見て代替えの案を考えていた

この日は本来「マノゼミステリーロード」という簡単に言うと「ミルクロード」の一つ奥(北側)にある牧草地帯を走る絶景ロードから大きく回って箱崎峠へ、そしてこの日の宿がある南阿蘇にアクセスする予定だった



が、この雨だ・・・さらに次の宿に移動しないと行けないので雨でも走らなくてはいけない

なので、国道325号線と県道28号線のちょうど真ん中にある「南阿蘇鉄道高森線」沿いを走るルートを考えていた

正直、雨脚が弱まれば走れたかもしれない・・けど、もう牧草地帯の曇り空と霧にはウンザリしていたのだと思う、元のルートを走るという気にはなれなかった

二日目と同じく雨待機になるので、のんびりと朝食を頂き、ゆっくり準備

雨雲レーダーと、窓の外から雲の流れを見つつ雨脚が弱まったチェックアウトギリギリの10時にホテルを出た

この日の走行距離予定は30kmにも満たない

ゆっくり雨の中の南阿蘇をゆるポタ気分で満喫しようと思いながら出発した



阿蘇赤水から南阿蘇へ

宿を出るとほとんど雨が降っていない

足早にと言いたい所だが、たったの30kmの旅だ

しっとりと濡れた路面をゆっくりと進む


実はこの日は前日に天候が悪かった際の予備日だった

阿蘇のライドで外せない「ミルクロード」「パノラマライン」を晴れの日に堪能しようと思ってたのだが・・・前日より天気は悪い。このモヤっとした天気にため息しかでない、そんな始まりだった

赤水からやや登り基調の県道149号線(河陰阿蘇線)を進み県道299号線との交差の手前では、目の前に南阿蘇の外輪山が大きくそびえ立ち、その姿を見てシャッターを切った

この県道149号線は、震災による「阿蘇大橋」の崩落の影響で内政や赤水からの南阿蘇への迂回路となっているので、やはり交通量は多め

県道299号線を通って国道325号線を進むめば道は簡単だが、交通量の多い国道は味気ないので、のんびり走れそうな「南阿蘇鉄道高森線」沿いの道を進んだ

国道から杉並木に遮られた道を下れば、そこは「田んぼ」と南外輪山が美しく、この道を選んで正解だった

南外輪山の山容もまた美しく、北外輪山とは違い樹木が多く、同じ阿蘇の山でもその山容に違いがあって面白い

恐らくこの道は市道かと思われるが、国道より交通量が劇的に少なく、そして道路から見て一番奥が「南外輪山」次に田畑となるので見通しが良く、間近に南外輪山を眺めながら走れる良い道だった

一見、写真では天気が晴れでないものの良さげな感じかもしれないが、この時は降ったり止んだりを繰り返していた。そんな事もあり出発時から一眼レフはノースフェイスのパッカブルザックの中に入れている事が多く、半分ぐらいの写真はスマホでの撮影

以前ビーナスラインの記事で散々褒めまくった『iphone7でのRAW撮影』はRAWであるから補正が楽、また画質も良く手軽に撮影するのに重宝している


絶景のビーナスライン・美ヶ原高原ライド

こちら2017年6月14日のお話しです→更新は8月(汗) 新車導入などなどでネタをしこたま溜め込んでおりますが・・・やっとめちゃめちゃ絶景ライドで大満足のビーナスラインライドのアップです!! もう言わずとも有名ですよね・・ビーナスライン、美ヶ原高原 渋峠と並んでいつか行きたいリストの上位に食い込む所なのではないでしょうか?? すんごく簡単ですが・・ビーナスラインの概要を …


この日は本当にのんびりゆっくり、時速は15kmぐらいだったと思う。南阿蘇の風景、風、音、草木の匂い・・9月にしては少し冷たい風に吹かれながらペダルを回した

しばらく走っていると、お昼だというのに辺りは暗くなり雷の音がし始めた

これは一雨くなるぁ・・と、脱いでいたレインジャケットを着て雨宿りできそうな所を探がす

レインジャケットを着て、ものの数分で視界が遮れれそうな大雨になり、急いで進み幸い「南阿蘇村役場」があったので軒下にもぐりこんだ

レインジャケットのおかげで上半身は無事なものの、下半身はものの数分でびしょ濡れに

昨日、乾かして消臭までしたビンディングシューズはまたもぐしょぐしょで、また洗濯かと思うと気が重い

雨は勢いを増し、雷も近く光ったと同時にゴロゴロと雷鳴が響く

見知らぬ地、雷は苦手でないものの、さすがに心細くなる

そっと脚を抱えながら地面に座り空を見上げてた

そんな時、役場の方が「寒いし中にどうぞ♪」とお声がけ頂いたものの、びしょ濡れなので軒下だけお貸しくださいと伝え、頭を下げた

少し心細かったのもあって、暖かいその言葉に救われた

10分・・20分待っても雨は止まずボーッとしているとご年配の方に声をかけられた

旅人への「どこからきたの?」から始まるテンプレのような始まりだったが、なぜか自転車で旅をしている事を褒められた

「バイクや車でなく、自分の力で前に進むそういった事をする人を尊敬できる」と

物腰が柔らかく優しい方だった。さらにもうひと方来て話は弾んだ

南阿蘇の事、震災のこと・・・たくさん貴重なお話しを聞けた

阿蘇は前回も記載したが、カルデラの地。その阿蘇の街を囲む外輪山は周囲が130kmぐらいの屋久島がすっぽり入る大きさなのだという

そして、北外輪山はカルデラを囲むように「ミルクロード」があるものの、南側は主だった道がなく歩きでないとカルデラの周りを一周できないらしい

出典:グーグルマップ

阿蘇の地形は面白い。くっきりとカルデラの地形がマップでも確認できる。中央には阿蘇五岳。南は「阿蘇グリーンロード」があるものの南のその全てを網羅している訳ではない

蛇足だが、阿蘇グリーンロードは25kmぐらいの広域農道で北で言うミルクロードのような所、展望が良く今回は断念しているが次回は是非行きたい所

少し前まで、熊本と南阿蘇をつなぐ「俵山トンネル」が不通だった時には、このグリーンロードが迂回路となっていたようだ

明日のルートに迷っていた僕は、色々と地元の方々からお聞きした事が本当に参考になった

このご年配のお二人、恐らく70歳を超えていると思われるが、今日村役場に来たのは「子供達の教育環境を守る」為に話し合いにきたのだという

お二人とも『義務教育の間は子供達に苦なく学校に通わせたい』と何度もおっしゃっていた

恐らくお二方とも震災で大変な思いをされたと思う。その中で子供達の為に言葉だけでなく、行動に移しているその姿を見て、聞いて、心底尊敬の念を抱いた

非常に貴重な時間だった。少し心細く小さくなっていた僕に、お二方のお陰で本当に楽しい時間を過ごさせて頂いた

お二人と会話していたら、雨は弱まり次第に止んだ

丁重にお礼をし頭を深々と下げ「がんばれよ!」という見送りと共に南阿蘇村役場を出発した

天気は悪いものの、なぜか心は晴れ晴れだった。長期間の一人旅になると劇的に会話が少なくなる。そう言った要因があって人と話せるといった機会は貴重だったりする

そして何よりも歳は違えど会話を楽しめ、人の良さに触れられた事。濡れた靴は不快だけどペダルを回す脚が軽かった

やはりこの道はいい。南外輪山そして、風情のある街並み

そして何よりも9月の田んぼは稲穂が黄色く黄金色に染まった風景は天候関係なく美しい

何度も寄り道して田んぼの辺りをでシャッターを切っていたそんな時間だった

この道は南外輪山の麓にある県道28号線より少し高い所にあり、その絶妙な位置のおかげで眺めがいい


まだ9月の上旬。雨の引きは早く徐々に路面も乾いた部分が出てきて、たまに雲の切れ間からほんの少しの青空

南阿蘇は南外輪山と美しい田んぼの展望の良い場所だけでなく、水源が豊富で日本名水百選「白川水源」を始め村内の10の水源の総称である平成の名水百選「南阿蘇湧水群」があり、それらが田んぼの脇を通りやがて白川へと束ねられる。この豊かな水の村は「水の里」として知られているようだ

非常に水の透明度があり、その美しい流れは村内の至る所で見られる

のんびり田んぼや住宅街を走っていたら偶然にも日本一にであう

ここは「南阿蘇水の生まれる里 白水高原駅」という日本一長い駅名

ここも現在、震災の影響で不通の区間になり残念ながら電車は通ってない

ここで再び強い雨

駅の軒下のベンチに退避し、再び雨宿り

ここでも地元の方に何人かお声がけ頂き、心細い雨宿りではなく楽しい時間を過ごさせてもらった

20〜30分だろうか雨脚が弱くなった時点で再び出発

次に目指すは日本名水百選の「白川原水」

日本名水百選の「白川原水」

この白川原水、午後の紅茶の夏のCMでなんとなく記憶に残っていた風景



比較的、この日の宿に近かったので機会があれば行こうと思ってた。幸いといっていいのか・・雨によるルート変更でルート沿いにある事から寄ってみた

入り口には物産所もあり、観光名所の為、この天気なのにそこそこ人がいる

物産所の脇を抜け奥へと進むと、水晶を販売しいたりなど始まりは煌びやかなイメージ

さらに奥へと抜ければそこは雨の影響もあるが、深い森の匂いと心地よい水の音

白川原水は毎分60トン湧き、その水量は思ったよりすごい

さらに進めばゲートがあり環境保全協力金100円を払い敷地内へ

ここには水の神様を祭った「吉見神社」もあり、せっかくなので参拝

この白川原水の水は非常に透明度が高く、はっきりと底まで見え、そこから覗く苔の生えた石がまた美しい

色々アングルを変えて撮影するものの、ここでまた雨脚が強くなり水面を荒らすので撮影困難になり、屋根のあるベンチに退避し3度目の雨宿り

20分ほど雨宿りし白川原水をでて、この日の宿に向かう

その途中でも、また雨に降られ結局またずぶ濡れ

あまりにも車体が汚いのでホテルの軒先で、ホテルに行く前に買った雑巾で車体を拭きチェックイン

この日の宿は国民宿舎でなかなかいいお湯だった。少し冷えてしまった体を温めのんびり宿で過ごし就寝した

九州自転車旅行 DAY4 まとめ

旅の四日目

本来はマノゼミステリーロードなど北外輪山から南阿蘇へ向かう予定が雨のため南阿蘇への最短コースに

とにかく旅が始まって4日間、ほとんど青空見る事なく大分〜阿蘇までの旅の最終日へ突入する事となってしまった

今年の天気は異常で8月の長雨、そして9月も一回天気が悪くなると引きずる事が多く想定外だった

この日は30kmにも満たない小さな旅だったが一つ思った事がある

この3日間、ちょっと頑張って走ってたなと・・

のんびり街を走り、景色を眺め、観光し・・・長い旅の行程、そんな1日があってよかったと心底思った

あれもしなきゃ・・ここまでこの時間までにいかないと・・・なんかちょっと楽しむ事に頑張ってしまっていた自分がいて、原点である「のんびり」というのを忘れてしまっていた気がした

雨宿りしながら温かいお言葉をいただいたり、会話したり・・・晴れていたら通りもしなかったし止まりもしなかったはずだ

天候悪くとも、素晴らしい思い出、出会いはあり、これはこれで旅の醍醐味なのかもしれない

この日は絶景なくとも、素晴らしい出会いがあり心が潤ったそんな1日

明日は阿蘇の街を出る日

そして今回の旅で一番長い行程になる

朝は早いので、早めに部屋の電気を消し就寝した

今日楽しかった思い出、そして明日の天気は晴れ・・そうやっと青空がみれそうだ

また明日の新しい風景に少しワクワクしながら目を閉じた

九州自転車旅行 四日目 完

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